とても感情移入しやすい JIN
現代の知識や過去の歴史を知っている自分が過去に行けば、現代では単なる凡人でも鬼才として崇められるのではないかいうのは安易ではあるが当然の発想だと思う。
じゃあ実際のストーリーはどうかというと、この漫画の主人公である南方の苦労のし具合はハンパじゃないわけだ。
かなり有能な脳外科医に違いない南方ならまだしも、タダの人がこんな風に江戸時代に迷い込んだらそう遠くないうちに野たれ死にだろうということは殆どの読者が物語のかなり序盤で思い知ると思うが、現代日本より野蛮ではるかに人が死に易い江戸の社会で医療の腕1つで生きていく南方の物語を追っていく、というのはむしろ偉い人の伝記でも読んでいるような気分にさせられる。